
福寿
灘五郷の中心地・御影郷に位置する酒蔵は、会社と同じ名前で酒造工程の見学から販売、飲食、ホール等を備えた複合施設となっている。灘の中堅蔵として味わい深い濃醇旨口型の酒質で定評があるが、「福壽」の名を有名にしたのは何といっても「凍結酒」だろう。生酒を流通に乗せる手段として開発され、手ごろなカップ酒サイズで販売を始め、蔵直の冷凍便でのギフトを導入したことなどが功を奏し、凍結酒の第一人者としての地位を誇ってきた。 近年その名を高めたのは、2008年以降「福壽・純米吟醸」がノーベル賞公式行事の提供酒に指定されたことも大きい。また日本酒造りの工程で初めて「カーボン・ゼロ」(二酸化炭素排出量が実質ゼロ)を達成した「福壽・純米酒エコゼロ」を発売。脱炭素社会、循環経済社会、自然共生社会の実現をめざし、自社の酒造りで2030年までに達成する独自の目標を設定するなど、日本酒メーカーの中では最もサステナブルな酒造りに挑戦している酒蔵としても有名である。 酒質はレベル高く、各種鑑評会、コンペティション等でも上々の成績を収めているが、技術力の高さに加え環境問題への対応という点においても、一日の長を成す経営姿勢が注目されている。

