
天の戸
大正時代品評会での好成績から名を上げ、戦後長らく全国第3位の生産量を誇る時代もあった秋田県。いま再び「新政」等の活躍により、東日本屈指の酒どころとして脚光を浴びています。その歴史にあって、“中興の祖”といえるのが「天の戸」ではないか。県内大手の知名度に支えられていた時代から、手造りに励む個性豊かな地酒蔵の代表として、秋田に目を向けるきっかけをつくったのは間違いなくこの蔵です。 平成に入った頃にブレイクし、当時の柿崎秀衛蔵元と森谷康市杜氏は中学の同級生という間柄。契約農家をまとめ全量地元米による酒造りを実現し、5年連続で「全国新酒鑑評会」で金賞を受賞するなど大いに注目を集めました。森谷杜氏は自らも稲作農家として、その生き様を綴った「夏田冬蔵」の著書もあります。ともに病に倒れ働き盛りで亡くなられたのが惜しまれますが、その遺志を継ぎ生み出される美酒の数々には、生粋の地酒造りにかけたストーリーが息づいています。











