
十六代九郎右衛門
標高1000メートルという日本一星空に近い場所に酒蔵がある湯川酒造店は、慶安3年(1650)に創業。「十六代九郎右衛門」は16代目の湯川尚子さんが、蔵を継ぐにあたり立ち上げた銘柄だ。かつては尚子さんが先頭に立って酒造りを担っていたが、現在は、同県の「黒松仙醸」で杜氏を務めた後に湯川家へ婿入りした夫の慎一さんが杜氏を務める。 酒質は全体的にふくよかな旨みが特徴だが、さまざまな酒米を使用し、生酛や山廃、酵母無添加など異なる製造法を取り入れるなど、ラインナップによって味わいの個性が異なるのが持ち味。例えば、ひとごこち(酒米)を使った純米は常温で飲みたくなる太い旨みが特徴で、生酛純米吟醸・愛山は豊かな酸を感じる冷酒タイプなど、多彩な酒質が展開されている。 2023年には、2007年に日本酒部門を設立した世界最大級のワインコンテストIWC(インターナショナルワインチャレンジ)にて、純米吟醸・美山錦がChampion Sakeを獲得し、日本酒業界で話題になる。ひとくち飲めば忘れられない酒質として、愛好家のファンが年々増加している注目の酒だ。


