
多満自慢
東京の多摩地区、福生(ふっさ)にある蔵は、年間10万人が訪れる隠れた観光スポットだ。白壁の蔵が整然と建ち並び、レストランもある。蔵元の石川彌八郎さんは、酒と音楽をこよなく愛する趣味人。30歳からブルースハーモニカを学び、今ではプロ並みの腕前だ。プロミュージシャンとバンドを組み、蔵でも時々ライブを開く。「音楽と酒づくりには、通じるものがある。旨い酒はサイエンスでつくれるけど、感動する酒はアートでしかつくれない」と語る。純米山廃原酒は、酸がしっかりとあり、お燗向き。淡麗純米大吟醸は、スッキリとして飲みやすく、日本酒初心者にも人気だ。もっとも秀逸なのが純米無濾過。なんてことのない精米歩合70%の純米酒なのだが、びっくりするほど旨い。石川社長が「偉大なる平凡」と評するこの酒には、多満自慢の神髄が詰まっている。







