
鍋島
米からくるふくよかな甘みに特徴があるといわれる佐賀の酒。焼酎産地としての印象が強い九州にあって、昔から全国有数の清酒消費量を誇ってきたのも、焼酎にはない旨味を生かした酒質と無関係ではない。その特徴的な味わいを備えつつ華やかな香りとみずみずしい飲み口で魅了する、同県を牽引するスター的存在なのが、郷土の旧藩を酒銘に据えたこの酒である。 地元の酒販店を中心に販売を始めた比較的新しい銘柄だが、2010年には世界的なワイン・コンペティション「インターナショナル・ワイン・チャレンジ」の日本酒部門で、出品酒全体の1位にあたる「チャンピオン・サケ」を受賞、全国的な人気に火がついた。 佐賀県鹿島市にはほかにも5軒の酒蔵が操業し、毎年3月に「酒蔵ツーリズム」と称しこの地を巡るツアーが開催されている。「鍋島」の蔵がある浜地区周辺は歴史的な建造物が密集し、この中心部に直営の「御宿富久千代」が開業した。1日1組最大4名限定のオーベルジュで、酒蔵の価値を発信する新たなビジネスとして注目を集めている。


