
月山
酒蔵は庭園も有名な「足立美術館」の近く、安来市に編入された広瀬にあります。ここは戦国時代山陰に勢力を広げた尼子氏の居城・月山富田(とだ)城の城下町。標高は200mにも満たないが、山を背にして月が昇るところからこの名がついたといいます。月山というと山形の出羽三山の一つを思い起こさせるが、商標は同蔵がもっており(山形の月山酒造の酒銘は「銀嶺月山」)、酒販店や居酒屋などでは「出雲月山」と呼んで、産地の違いを区別するケースもあります。 仕込みには江戸時代松江を治めた松平氏の支藩・広瀬藩が、お茶の水として使っていた名水を使用。軟水の特徴を活かしたなめらかな酒質は、各地の鑑評会で上位入賞するなど実力派として知られてきました。数年前に新しい製造設備を入れてから、薫り高くフレッシュな酒質に磨きがかかり頭角を現してきた感があります。歴史の町で育まれてきた美酒は、味の多い濃醇型が幅を利かす山陰地区にあって、現代的な洗練されたスタイルでファンを引きつけています。


