
賀茂鶴
賀茂鶴といえばなんといっても吟醸づくりだ。日本初の動力精米機を1898年(明治31年)にいち早く納入。米を効率的に、かつ綺麗に削ることができるため、表層の余分な雑味となる部分を取り除くことができるようになり、繊細な吟醸・大吟醸をつくるための第一歩を踏み出すことが可能となった。その後も三増酒がはびこっていた1958年(昭和33年)、他社に先駆けて大吟醸「特製ゴールド賀茂鶴」を発売。広島杜氏の本流としての土台をつくり、吟醸を世に広めるに多大な貢献をした蔵のひとつだ。 広島市竹原市の「豊田鶴」醸造元の出である池田勇人内閣総理大臣は、賀茂鶴の絶大なファンの一人であり、生涯にわたって国内・海外へと推薦した。またオバマ大統領が来日した際、安倍首相との会食で「ゴールド賀茂鶴」が酌み交わされたことでも有名だ。こうして数々の著名人から愛される賀茂鶴は、法人化100周年にあわせて広島の素材と向き合った『広島錦』をリリースした。もう使われなくなっていた(賀茂鶴の蔵から選出された)『きょうかい5号』酵母と、昭和初期に開発されたものの背が高く、籾が落ちやすいという育てにくさから途絶えてしまった広島錦という米を復活させたもの。様々なものが手に入る時代だからこそあえて原点回帰する、そんな賀茂鶴は常に時代を先導している。





